【マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.10】U-Roy『Dread In A Babylon』|トースティングの元祖

マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.10

U-Roy『Dread In A Babylon』~トースティングの開拓者~

こんばんは。BAR UNITYのマスターです。Vol.10は、U-Royの1975年作『Dread In A Babylon』です。

U-Royは、既存のリズムトラックの上に語りかけるように言葉を乗せる「トースティング」というスタイルを世に広めた、いわばDJカルチャーの元祖のような存在です。この手法は後のヒップホップにも大きな影響を与えたと言われています。

1975年にリリースされたこのアルバムは、プロデューサーのトニー・ロビンソンのもと制作されました。バックを支えたソウル・シンジケートと、スキン・フレッシュ&ボーンズという2つのバンドの演奏力があってこそ、U-Royの自由なトースティングが最大限に輝いているんだと思います。

ソウル・シンジケートというバックバンドの骨太なグルーヴに、U-Royの自由奔放な語りが乗る、独特のグルーヴが楽しめる一枚です。1975年にリリースされたこのアルバムは、U-Royにとって初めて全米・ヨーロッパで本格的に流通した作品でもあり、これをきっかけにイギリスツアーも行われるほどの成功を収めました。ジャケットには、大麻の煙にかすむU-Royの顔が写っていて、アルバムの雰囲気をそのまま体現しています。

今日のおすすめは「Chalice In The Palace」|Dread In A Babylonの聴きどころ

U-Roy Dread In A Babylon アルバムジャケット

U-Roy自身が「一番好きな曲」と語っていたと言われる「Chalice In The Palace」。エリザベス女王とチャリス(パイプ)を一緒に楽しむ、という妄想を歌った曲で、ユーモアのセンスも光ります。

もう一曲挙げるなら、アルバムの締めくくりを飾る「Trench Town Rock」。ボブ・マーリーの同名曲のインストゥルメンタルバージョンで、U-Royのトースティングが入らない珍しい一曲です。あえて最後に自分の声を抜いて、演奏そのものを聴かせる構成にしているところに、彼のバンドへの信頼と余裕を感じます。

実はこのアルバム、オイラが個人的にすごく好きで、お店でもよくかけてるんですよね。U-Royの自由なノリと、ソウル・シンジケートの骨太なグルーヴが合わさると、カウンターの空気が一気に変わる感じがして。何度聴いても飽きない、本当に大好きな一枚です。

U-Royはもともと「キング・タビーズ・ホームタウン・ハイファイ」というサウンドシステムのDJとして活動していた人物。レコードのリズムトラックに合わせて自由に言葉を乗せる「トースティング」というスタイルを確立し、後のラップやヒップホップのルーツになったとも言われています。彼がいなければ、今の音楽シーンも少し違った形になっていたかもしれません。

U-Royが本格的にブレイクしたのは1970年代初頭、キング・タビーのサウンドシステムでDJを務めていた頃のこと。それまでのDJは曲紹介程度の短い語りが一般的でしたが、U-Royは曲全体を通して自由に語り続けるスタイルを確立し、瞬く間にジャマイカ中で人気者になりました。当時のシングルチャートで彼の曲が上位を独占したこともあったほどで、その人気ぶりは伝説的に語り継がれています。

そんなU-Royも、2021年に惜しまれつつこの世を去りました。しかし彼が切り開いたトースティングという表現方法は、今もレゲエやダンスホール、そして世界中のヒップホップシーンに脈々と受け継がれています。ジャンルの垣根を越えて音楽の歴史に影響を与えた人物として、これからも語り継がれていく存在だと思います。

言葉を乗せる自由さを楽しんで

歌詞の内容が分からなくても、U-Royの声のノリと自由さは十分楽しめます。ラップの原型を感じながら聴くと、また違う面白さがあると思います。

BAR UNITYで音楽を楽しみませんか?

今夜もグルーヴィーな一枚をカウンターで流してます。ヒップホップ好きの方にもぜひ聴いてほしいです。

U-Royの本名はエワート・ベックフォード。1978年には自らのサウンドシステム「スター・ガブ」を立ち上げ、そこはランキング・ジョー、ジョーシー・ウェールズ、チャーリー・チャップリンといった、次世代のダンスホールDJたちの登竜門になりました。自分自身が新しいスタイルを切り開いただけでなく、その後継者たちを育てる場所まで作ってしまうというのは、まさにレゲエ史に残るレジェンドの仕事だと思います。

2021年2月、U-Royは78歳でこの世を去りましたが、「トースティングの創始者」として、今なお世界中のDJやMCから敬意を集め続けています。

このアルバムのジャケットは、大麻の煙にかすむU-Royの顔がプリントされていて、タイトルの通りの世界観をビジュアルでも体現しています。地元紙のネス・ガーディアン紙は、当時この作品を「悲鳴と叫びと、まくし立てるようなアイデアが、その瞬間を捉え、音楽を解き放っている」と評しました。今聴いても色褪せない、自由さの塊のようなアルバムだと思います。

この曲、BAR UNITYで流しています

『Dread In A Babylon』は、BAR UNITYの店内でもよく流れる一枚です。トースティングの原点を、ぜひ栄町のカウンターで体感しに来てください。

📍 アクセス・営業時間はこちら

Good music. Good drinks. Good vibes.

🎶 このシリーズの過去記事や、レゲエ・ソウル・ジャズなどのアーティスト一覧は BAR UNITY Music Libraryの「レゲエ・レジェンド30」 でもご覧いただけます。

▶️ YouTubeで聴く:U-Roy – Chalice In The Palace

🎧 Spotifyで聴く:Dread In A Babylon – U-Roy


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