【マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.16】Toots & the Maytals『Funky Kingston』|「レゲエ」の名付け親が刻んだソウルフルな一枚

マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.16

Toots & the Maytals『Funky Kingston』~「レゲエ」の名付け親~

こんばんは。BAR UNITYのマスターです。Vol.16は、トゥーツ&ザ・メイタルズの1973年作『Funky Kingston』です。

実は「レゲエ」という言葉を楽曲タイトルに初めて使ったのが、トゥーツ・ヒバートだと言われています。1968年の彼らの曲「Do the Reggay」がその第一号だったそうです。彼の音楽はソウルやR&Bの影響を色濃く受けていて、パワフルな歌声はオーティス・レディングを思わせるほどです。これも納得で、トゥーツはセブンスデー・アドベンチスト教会の牧師の家庭に生まれ、幼い頃からゴスペルに親しんで育ったそうです。その熱唱スタイルの原点は、教会音楽にあったんですね。

難しく考えずに、まずは体を揺らして楽しめる一枚です。

トゥーツ&ザ・メイタルズは1960年代から活動する、レゲエ以前のスカ・ロックステディ時代から続く老舗グループ。1968年公開の「54-46 Was My Number」は、トゥーツ自身が服役した実体験を歌った曲としても有名で、時にユーモラスに、時にシリアスに自分たちの人生を歌にしてきたのが、彼らの音楽の強さだと思います。

今日のおすすめは「Funky Kingston」|Toots & the Maytalsの聴きどころ

Toots and the Maytals Funky Kingston アルバムジャケット

タイトル曲「Funky Kingston」は、その名の通りファンクとレゲエが混ざり合ったグルーヴィーな一曲。トゥーツの歌声のパワフルさに毎回圧倒されます。

もう一曲挙げるなら「Pressure Drop」。数え切れないほどのアーティストにカバーされてきた、レゲエ史上屈指の名曲です。シンプルなメロディなのに、一度聴いたら忘れられない中毒性があります。

そしてリチャード・ベリーの「Louie Louie」を大胆にレゲエ流に作り替えた一曲も収録。原曲を知っている人ほど、その変化の面白さにニヤリとさせられると思います。

レゲエ初心者にこそおすすめ

「レゲエは眠くなりそう」というイメージを持っている人にこそ聴いてほしいアルバムです。踊れるレゲエ、というのもレゲエの立派な一面です。

実はこの『Funky Kingston』、1973年にジャマイカとイギリスでリリースされたバージョンと、1975年にアメリカ向けに再編集されたバージョンの2種類が存在します。アメリカ盤では「Pressure Drop」など、より強力な楽曲が追加されていて、こちらがより広く知られる形になりました。プロデュースを手掛けたのは、ボブ・マーリーを世界に送り出したクリス・ブラックウェル。トゥーツ&ザ・メイタルズが国際的な評価を確立するきっかけとなった、まさに転換点となる一枚です。

音楽評論家のレスター・バングスが、当時「パーフェクション(完璧)」と評したというエピソードも残っています。それほどまでに、演奏の一体感とトゥーツの歌声のパワーが際立った、無駄のない完成度を誇る一枚だということだと思います。

BAR UNITYで音楽を楽しみませんか?

今夜も陽気なレゲエをカウンターで。自然に体が動いちゃうかもしれません。トゥーツ&ザ・メイタルズは、あの映画『The Harder They Come』にも本人役でカメオ出演していたことでも知られています。ジミー・クリフ演じる主人公アイバンがレコーディングスタジオで彼らの演奏に聴き惚れるシーンがあり、当時のジャマイカ音楽シーンでのトゥーツの存在感の大きさがうかがえます。

このアルバムはローリング・ストーン誌の「歴代最高のアルバム500選」にもランクインしていて、雑誌は「ゆるやかで、ファンキーで、生き生きとした《Funky Kingston》は、ボブ・マーリーに次ぐジャマイカ最高のアクトを証明する決定的な記録だ」と評しています。

収録曲にはジョン・デンバーの「Take Me Home, Country Roads」のカバーもあって、トゥーツは歌詞の「West Virginia」の部分を「West Jamaica」に変えて歌っています。この遊び心のあるアレンジも、このアルバムの魅力のひとつです。トゥーツ・ヒバートは2020年9月にこの世を去りましたが、彼が歌い継いできた言葉は、今も色褪せることなく響き続けています。

録音はキングストンのダイナミック・サウンズ・スタジオとロンドンのIslandスタジオで行われました。プロデュースはクリス・ブラックウェルに加え、ウォーリック・リンとデイヴ・ブロクサムが参加。ジャマイカとイギリス、2つの都市をまたいで作られたアルバムだからこそ、ローカルな熱量とインターナショナルな洗練さが同居しているんだと思います。

音楽ライターのウェイン・マーシャルは、後年のレビューでこのアルバムを「ジャマイカの核となるサウンドをボブ・マーリー以上に反映している」と評しました。ボブ・マーリーが世界に広めたレゲエの「顔」だとすれば、トゥーツはその土台にある「魂」そのものを体現している。そんな対比で語られることも多い、レゲエ史における重要な存在です。

この曲、BAR UNITYで流しています

『Funky Kingston』は、BAR UNITYの店内でも流れる一枚です。陽気で踊れるレゲエを、ぜひ栄町のカウンターで体感しに来てください。

📍 アクセス・営業時間はこちら

Good music. Good drinks. Good vibes.

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▶️ YouTubeで聴く:Toots & The Maytals – Funky Kingston

🎧 Spotifyで聴く:Funky Kingston – Toots & The Maytals


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