マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.14
Dennis Brown『Wolf & Leopards』~ラスタマンへの転換点~
こんばんは。BAR UNITYのマスターです。Vol.14は、デニス・ブラウンの1977年作『Wolf & Leopards』です。
デニス・ブラウンは子役スターとしてキャリアをスタートし、後に「クラウン・プリンス・オブ・レゲエ」と呼ばれるようになった人です。1957年、キングストン生まれ。10代前半という若さでStudio Oneからデビューし、生涯を通じてレゲエ界の頂点に君臨し続けました。このアルバムは、子役から本格的なラスタマンへと変わっていく過程を示す作品として、レゲエ史の中でも重要な一枚とされています。
もともと『Wolf & Leopards』は新曲としてまとめて録音されたわけではなく、これまでにシングルとしてリリースされてきた楽曲を集めたコンピレーション的な一枚。それでも一貫したテーマとサウンドを持っているのは、デニス・ブラウンというシンガーの表現力の確かさゆえだと思います。
ウィンストン・ニイニーやリー・スクラッチ・ペリーとの仕事も含まれる、シングル曲を集めた構成です。1976年から77年にかけて録音され、デニス・ブラウン自身のレーベル「DEB」からリリースされました。実はこのDEBという名前、彼の本名デニス・エマニュエル・ブラウンの頭文字から取られたもの。まだ20歳という若さで自らレーベルを立ち上げるあたりに、当時の彼の勢いと自信がうかがえます。
今日のおすすめは「Wolf & Leopards」|Dennis Brownの聴きどころ
タイトル曲は、ラスタファリを装いながら悪事を働く者たちを「狼と豹」に例えて批判する内容です。リー・スクラッチ・ペリーとの共同プロデュースで、彼らしい独特な音の質感も感じられます。ブラック・アーク・スタジオで録音され、独特の浮遊感あるサウンドに仕上がっています。
もう一曲挙げるなら「Here I Come」。ニイニーが自ら作詞し、ハーモニーでも参加している一曲で、デニス・ブラウンの伸びやかな歌声が存分に活きた、隠れた名バラードです。
甘い声と骨太なメッセージ
デニス・ブラウンの声はどこまでも滑らかで甘いんですが、歌う内容は決して軽くない。そのギャップが彼の魅力だと思います。デニス・ブラウンは子役として10代前半でStudio Oneからデビューし、10代半ばにジョー・ギブスのもとで録音した「Money in My Pocket」で国際的な評価を確立。その後もシュガー・マイノット、グレゴリー・アイザックス、フレディ・マクレガーと並んで「レゲエ・ボーカリスト四天王」と称されるほどの実力者になりました。ボブ・マーリーが「自分が一番好きなシンガー」と公言していたことでも知られています。
デニス・ブラウンの才能の高さは、後進のアーティストたちからもたびたび称賛されてきました。
BAR UNITYで音楽を楽しみませんか?
今夜も美しい声のレゲエをカウンターで。ぜひ聴きに来てください。デニス・ブラウンは42歳という若さでこの世を去りましたが、生涯で80枚近いアルバムを残した、驚異的な多作家でもありました。「クラウン・プリンス」の名にふさわしい、甘さと骨太さを兼ね備えた歌声は、今も色褪せることなく聴き継がれています。
音楽評論家スティーヴ・バロウとピーター・ダルトンによる『The Rough Guide to Reggae』では、このアルバムを「ルーツ時代を象徴するベンチマーク的作品」と評しています。「Whip Them Jah Jah」や「Party Time」(ヘプトーンズのカバー)、しっとりとした「At the Foot of the Mountain」など、シングルとして発表されてきた楽曲を集めた構成ながら、一貫した世界観を持っている稀有な一枚です。
2006年にはVP Recordsによって拡張CD版としても再発され、今も新しいリスナーに届け続けられています。少年から本格的な表現者へと成長していく、まさに転換点を記録した作品として、今なお高く評価されています。
演奏陣にはギタリストのウィリー・リンドも参加していて、当時のジャマイカ屈指のセッションマンたちが、デニス・ブラウンの表現力を最大限に引き出しています。全13曲(拡張盤)に収められた「Boasting」「Children of Israel」「Rolling Down」といった楽曲も、それぞれに強いメッセージを持ちながら、決して重苦しくなりすぎない絶妙なバランス感覚を持っているのが魅力です。
アルバムはブラウン自身のDEBレーベルからイギリスで、ジャマイカでは「Weed Beat」レーベルからリリースされました。後にはジョー・ギブスやブルー・ムーンといった他のレーベルからも再発されるなど、様々な形でリスナーのもとに届けられてきた、まさに「みんなに愛される名盤」だと思います。
この曲、BAR UNITYで流しています
『Wolf & Leopards』は、BAR UNITYの店内でも流れることがある一枚です。美しい歌声と骨太なメッセージを、ぜひ栄町のカウンターで聴きに来てください。
Good music. Good drinks. Good vibes.
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▶️ YouTubeで聴く:Dennis Brown – Wolf and Leopards
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