【マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.13】Black Uhuru『Sinsemilla』|スライ&ロビーが生んだ新時代のレゲエ

マスターのおすすめレゲエ名盤 Vol.13

Black Uhuru『Sinsemilla』~スライ&ロビーが切り開いた新時代~

こんばんは。BAR UNITYのマスターです。Vol.13は、ブラック・ウフルの1980年作『Sinsemilla』です。

マイケル・ローズ、ダッキー・シンプソン、プーマ・ジョーンズの3人によるグループで、この作品からリズム隊の名コンビ、スライ&ロビーがプロデュースに参加しています。1980年7月にリリースされたこの3作目は、Island Records傘下のMangoレーベルからもリリースされ、キングストンのチャンネル・ワン・スタジオで録音されました。ジャケットに写るプーマ・ジョーンズを含め、クレジット上はマイケル・ローズ、ダッキー・シンプソン、プーマ・ジョーンズの3人がボーカルを担っています。マイケル・ローズの力強いリードが作品を牽引しています。

ボブ・マーリー亡き後のレゲエシーンを引っ張った存在とも言われていて、シンプルながら強靭なグルーヴが持ち味です。

ブラック・ウフルというグループ名の「ウフル」は、スワヒリ語で「自由」を意味する言葉。もともとは「ウフル」という名前で、1978年に英語の「ブラック」を加えて改名しました。1972年、ダッキー・シンプソンを中心に結成され、幾度もメンバーチェンジを重ねながら、レゲエ史に残る名盤の数々を生み出してきました。この『Sinsemilla』は、マイケル・ローズ、プーマ・ジョーンズ、ダッキー・シンプソンという、後に「黄金期」と呼ばれるラインナップでの記念すべき始まりの一枚でもあります。

今日のおすすめは「Sinsemilla」|Black Uhuruの聴きどころ

Black Uhuru Sinsemilla アルバムジャケット

タイトル曲「Sinsemilla」は、スライ&ロビーらしい重心の低いグルーヴが延々と続く曲。マイケル・ローズの独特な節回しのボーカルと相まって、じわじわとクセになる曲です。スライ・ダンバーのシンドラムと、パーカッションのスティッキー・トンプソンが作り出す、ダークで骨太なビートが印象的な一曲でもあります。

もう一曲挙げるなら「Every Dreadlocks」。ラスタファリへの信仰とドレッドロックスへの誇りを高らかに歌い上げる、グループの核となるメッセージソングです。

80年代レゲエの入り口として

70年代のルーツレゲエとはまたひと味違う、少しモダンなグルーヴ感を持った一枚です。聴き比べてみると、時代の変化も感じられると思います。ボブ・マーリーが1981年に亡くなる少し前、彼の後を継ぐ存在として国際的な注目を集めたのがブラック・ウフルでした。実際、翌年の1981年にリリースされた次作『Red』で、さらに評価を高め、1985年には第1回グラミー賞レゲエ部門を受賞するなど、80年代を代表するレゲエグループへと駆け上がっていきます。その飛躍の足がかりとなったのが、この『Sinsemilla』でした。

イギリスの伝説的ラジオDJ、ジョン・ピールもこのアルバムをこよなく愛したことで知られていて、収録曲「The World Is Africa」をオンエアした際「こういうレコードがあるから、あと数日頑張ってみようと思える」と語ったというエピソードも残っています。国境を越えて多くのリスナーの心を掴んだ一枚だったことがうかがえます。

BAR UNITYで音楽を楽しみませんか?

今夜も骨太なグルーヴをカウンターで。リズム隊好きの方にもぜひ。スライ&ロビーというコンビは、ブラック・ウフルだけでなく、後に世界中のアーティストのプロデュースやセッションに引っ張りだこになる、レゲエ界の至宝とも言えるリズム隊です。この『Sinsemilla』は、そんな二人の実力が存分に発揮された、記念すべき一枚だと思います。

実はこのアルバム、全曲の作詞作曲をマイケル・ローズひとりが手掛けています。プーマ・ジョーンズが録音セッションに参加できなかったため、ハーモニーパートも彼が自らオーバーダブして仕上げたそう。ひとりで3人分の説得力を作り上げてしまうというのも、彼のソングライターとしての底力を物語るエピソードだと思います。録音は1980年1月26日、最終ミックスは同年2月4日と、驚くほど短期間で完成されました。

前作にあたる1979年の『Showcase』は、それまでのシングル曲を集めたコンピレーション的な性格が強かったのに対し、この『Sinsemilla』はIsland Recordsのために書き下ろされた初のオリジナルアルバム。ここからブラック・ウフルは、単発のヒット曲を出すグループから、アルバム単位で評価される本格派バンドへと飛躍していきます。

アルバムジャケットの「サンライズ/サンセット」レーベルデザインは、ヴァイナルコレクターの間でも人気が高く、当時のオリジナルプレス盤は今でも高値で取引されているそうです。パンクロックの影響を受けてレゲエに興味を持ったファンも多く、当時のイギリスではザ・クラッシュやメンバーズといったパンクバンドがレゲエの要素を取り入れていたこともあり、このアルバムはジャンルを超えたリスナー層に届いていきました。

マイティ・ダイアモンズやウェイリング・ソウルズがそうだったように、このアルバムもチャンネル・ワン・スタジオで録音されています。同じスタジオから、これほど個性の異なる名盤が次々と生まれていたというのも、当時のキングストンの音楽シーンの熱量を物語っていると思います。

この曲、BAR UNITYで流しています

『Sinsemilla』は、BAR UNITYの店内でも流れる一枚です。骨太なグルーヴを、ぜひ栄町のカウンターで体感しに来てください。

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Good music. Good drinks. Good vibes.

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▶️ YouTubeで聴く:Black Uhuru – Sinsemilla

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